令愛編


「あいつらのご飯は黄色。絶対カレー風味」
 僕は思う。彼女はインド人に偏見を持ちすぎだ。
「綿花摘んどけ!この分らず屋インド人!」
 そう言い放つと、彼女は16匹目の猫を濡らした。僕の部屋の中は濡れた猫だらけだ。濡れ猫が飽和。
「サーベル似合いすぎだよ」
 乾き始めた1匹目の猫にトロトロチーズを塗る彼女。なんなんだろう?彼女の目的は。
「逆子だからって、気にするな!」
 彼女は何を言っているのだ?彼女は僕を逆子にしたいらしい。おとついから、逆子のことで僕に絡んでくる。
「今は体操で直せるんだよ。逆子体操ってやつ。今度ビデオ貸すね」
 それは妊婦がやるんじゃないの?つうか、なぜ君がそれ持ってるのさ。君は間違ってる。ダウトだよ、それ。
 ラマーズ法で迫ってきたこともあった。
「ヒッヒッフー、ヒッヒッフー。そう、その調子。ヒッヒッフー、慌てないっ!ゆっくりヒッヒッフー」
 とにかく僕はもう疲れた。あぁ、まただ。またやってるよ。今日も彼女は振るべきジュースを振らずに飲んでいる。
「ツブツブ、ツブツブないッス!」


底に溜まってんだよ