爽涼編


「おまえのウンコは病的な臭いがする」
 しまった。出だしでしくじった。これでは爽涼編とは言えない。言えるはずがない。やり直しはきかない。このまま年老いて死ぬまで、これを引きずっていかなければならないのだ。
 しかし、人間には2つのタイプがいる。この失敗をバネに、最後には胸を張って爽涼編と言えるよう努力する人間と、自暴自棄に陥り、このままうんこ話を続ける人間だ。
 ごめんなさい。僕は後者です。つまり、下品な話が続きます。
 登場した頃は悪いヤツだったのに、巡り巡って、最終的にいい人になるキャラっているよね。例えば聖戦士聖矢の一輝、幽々白書の3つ目、こいつは大御所、ドラゴンボールのべジータさん。
 彼等は陰りがあって、渋くてかっこよろしいけど、彼らのキャラだとスイカの食い過ぎでウンコが赤くなったのを、誰にも相談できない。
「なんでウンコ赤いんだろう?俺、死ぬのかな?」
 と書きながら、僕は驚いています。なぜなら、スイカの食い過ぎでうんこが赤くなったのは、現実に僕の身に起こった出来事だから。
 ずっと思い出すことのなかったこの記憶を、この爽涼編が呼び覚ましてくれた。爽涼編を書かなかったら、思い出さなかったかもしれない。これはもう、奇跡と言ってもいいんじゃないかな?
 いや、これは奇跡だ。奇跡に違いない。でも、スイカの食い過ぎでうんこが赤くなったことを思い出すために奇跡を使っていいのかな?奇跡を信じる人に失礼!?まぁ、奇跡ついでに僕の思い出をこの爽涼編につづろうかな。
 あの頃、僕はたぶん小学校低学年。スイカ大好きな年頃だ。食う食う食いまくる。あとのことなんて考えない。特攻に近い食いっぷり。そして、うんこがほのかに赤。なんだか赤いような気がするのだ。僕はそれを流すことができなかった。流さずに、その現物をおばあちゃんに鑑定してもらった。いわゆる「面通し」ってやつだ。
「あんたスイカ食いすぎ」
 その一言で済まされ、僕の真紅のうんこは流されていく。僕の赤ウンコ悲話は、まだ始まったばかりなのに……。


え、悲話なん?