舐めパンダ編


 あいつとあの子の愛憎劇が生み出した。法定伝染病の新入り、こんもりチフスンになっちゃった。こんもりチフスンのせいで、俺の鼓膜はカパカパだ。それに、よくタンがからむ。
 1番困るのは、舌が以前より2倍増し。これはやっかいだ。舐め取ることに関しては強くなったが、2倍増しの舌は邪魔すぎる。
 あと、色悪すぎ。何、この色?この色のせいで、
「加藤君、リンゴ飴舐めたでしょ?」
 とか言われて、もう最悪。俺のイメージ台なし!リンゴ飴を食べるような人間から、フローラルな香りがしたって、意味がない。整髪料が無香料だって意味がない。ひげ剃りあとに、シェービングローション付けたって意味がない。
 あぁぁぁ、俺のニヒルでクールなイメージを返しておくれぇ。
 甘ったるい紀子の洋菓子は杏子の香りがするので、杏子入り。うん、その通りだ。
 鎖ガマの分銅がパンダだったらカッコつかない。うん、そうだろうな。



 パンダ舐めんな。
 片思いのパンダの、最高に切ない恋しい気持ちをつづった1行日記を、燃やしながら吐く吐息は、笹臭い。振り向きざまでも、笹臭い。
 3分。3分待てば、パンダの毛は細い縮れ麺のようになる。縮れ麺に合うスープは宇宙規模で探せよ。隣のとろみは気にするな。お前はお前の味でいけ!
 パンダは異性を意識しながら、腕にボーガンを取り付けている。これでいつ、胸に7つの傷を持つ男が来ても大丈夫だ。ほんとは鉄球も欲しいところなんだけどな。そいつぁ、贅沢ってもんだ。
 中国パンダは遠慮がち。なんて慎ましいやつなんだ。日本のこの動物園ではVIP扱いなのに……。
 ところで、そこのパンダ君。今日の出勤方法はどうしようか?射出?それとも鼻ドリルで地中から?決めた、君に決めた。
 俺はカタパルトで空高く射出され、家の前の道路にパラシュートで降下。
「家の前に降りるなら、射出する意味ないじゃん」
 と思った、そこのパンダ君は正しいが、射出は距離じゃないんだよ。距離は稼げなくても、自己満足でとっても気持ちいい。おっ、そろそろ着地だ。
「良しっ、100点!」




パンダ舐めてません