エスパー不二夫・疎外編


 なんだか最近、故知雄がよそよそしい。なぜなんだろう。
 2人が出会うと必ずやっていた、女流棋士風挨拶も、最後までやってくれない。でっかいカタツムリを見つけても、うんともすんともない。
 おいおい、もっとこう、なんかあるだろ。カタツムリ発見は5月の喜びだろぉ?
 こういう人間関係を形成していくのに、もちろん超能力は使えない。ひげは伸ばせるが、鳩は出せない。そんな感じなのだ。しかし、ワックスが乾く時間は早め。お肉の焼き具合は生焼け。脂の乗り具合はエスパー度に比例。これはやっかいだ。
 脇が甘いエスパー故知雄は今、エスパー反抗期。エスパー愚連隊。エスパー反抗期は、ビフィズス菌がお腹に足りない。
 両親は共働きで、故知雄は鍵っ子なのだ。1人で食べるご飯は寂しい。そりゃ、もやしも残るよ。もやしを残しながら、故知雄は物思う。
 これだけのもやしがあれば、どれだけのもやしっ子を救えるのか?
 違う。それは間違いだよ、エスパー故知雄。
 故知雄はももんがぁのように力を使い、もやしの間を滑空している。
 怪我した動物を保護し、自然に帰す。こんな心暖まることをしたい。年内にしたい、不二夫。


王国行けばぁ