警部とイクラ編


「つまり、犯人は人造イクラの見分け方を知らないんだな、ワトソン君」
 警部はイクラにお湯を注ぎながら言った。
「はい、だからホシは味覚に頼るしかなかったのです」
「マジ!?味で分かんの?」
「それは不可能なのです、警部」
 人造イクラはお湯の中で光沢を保っている。そう、これはニセモノだ。じゃあ、本物は今、どこに……。
「警部!」
「ん?……あちゃー」
 警部イクラ踏みすぎ。靴下ぐちゃぐちゃ。
「警部のバカァー!」
 イクラがなくちゃ、イクラがなくちゃ、軍艦巻きできないじゃないかぁ!イクラの軍艦巻きがなくちゃ、手作り寿司パーティーできないじゃないかぁ!
 ちらし寿司への変更は認めない。ちらし寿司と手作り寿司パーティーのランクの差は、ものすんごい。


ちらしていいじゃん