激昂モック編


 俺の名はみちる。ただの下級サラリーマンだったのに、今は命を狙われている。俺の命を狙っているのは殺し屋モック。ヤツの小技は陰険だ。
 今朝もすべてのパンがミルクに浸してあった。やるなモック。今もどこかで俺の命を狙っているはずだ。駄目だ、このままでは振り切れない。俺は気配を消し、卑猥な言葉を連呼した……。
 10年前の雪の降るある日、俺はサウナで殺し屋モックに出会った。モックはサウナ内でニットの帽子をかぶっていた。俺はそんなモックに冷たい視線を浴びせながら、モックより上の段に座った。それがモックには気に食わなかったらしい。2人で3段目の取り合いをしたのだ。
 砂時計を3回返したところで、耐えられなくなった汗だくモックは、サウナから退室。勝った。俺の勝ちだ。俺は勝利の余韻にほくそ笑む。そして、その不細工な笑顔でサウナから出ると、モックは水風呂に浸かりながら、俺を睨んでいた……。
 そんなことを思い出しながら、俺は卑猥な言葉を連呼し続ける。
 モックが卑わいな言葉につられて出てきた!久しぶりに会うモック……。相変わらずニット帽が似合っている。なんか改めて会うとちょっと照れちゃうな。モックも少し照れてるみたい。はにかみ屋さんな俺とモック。
 俺は刺された。


やるなモック