コケティッシュ彼女編


 ピクルスを人に食べてもらう彼女には、暗い過去がある。テレビのビデオ端子のカバーを開ける時、PUSHと書いてあるのに、彼女はカリカリ引っ掻いた。
「うち、女やから……女は機械に弱いのよ」
 そうそう、サザエの苦い所も食べない。サザエの苦い所を見ると、彼女はノスタルジックな気分になるのだ。
 そして、彼女の故郷の想い出は彼女の口の中を酸っぱくさせる。つまりビネガーいらず。よってご飯は常に酢飯。散らしてもいないのに……。
 そんな彼女はチーズ味のカールしか売ってない、小さな島で育った。エンゲル係数はかなり高めで、あっぷあっぷ。よく、昆布取りを手伝わされたものだ。
 いろいろあったが、今年で彼女も19歳。厄年なのよね。


ピクルス食べろよ