哀・沸騰編


 痛い。とっても痛い。アイツのアレは非合法っぽい。このままでは待合わせに遅れそうだ。
 やっぱりそうだった。アイツのマスクは若紫でけっこう多彩。コーチの教えを反芻してみても、あの生々しい動きはまねできない。
 俺はデッド・オア・アライブの精神でいたのに、俺はオセロで四隅を取られ半泣きだ。それを見たあいつは、しどろもどろになっている。これは起死回生のチャンスと、俺は猫の前足を口に含んでみる。しまった!猫のしっぽの根本はケツ臭い。なんと!靴下が黒ずんでいるのもアイツにばれている。
 どうやら俺の特異体質は尻にブチができることから始まるらしい。生活の不摂生が祟ったように見せかけ、俺は嫌いなおかずをアイツのお皿に盛る。モリモリ盛る。
 アイツは踵を返し去っていく、俺はアイツにバックドロップを喰らわした。もちろん、ひねり式だ。バックドロップにひねりを加えると、俺のブリーフは黄ばむ。いつも黄ばむ。この黄ばみはなかなか取れない。こうなっては、もう人海戦術に頼るしかない。
 俺は尿意を感じた。アイツも感じた。俺とアイツは打ち解けた。


ひねりを加えなければいいじゃん